令和3年度一般入試より

今日、少し時間があったので、昨年度の愛知県私立大学一般入試(一般選抜)について振り返ってみました。今更という気もしますが、昨年度の推薦入試(愛知大学と名城大学)の振り返りの際、一般入試も考察しますと書いていますので、約束を守りたいと思います。駿台教育研究所の石原賢一氏(進学情報事業部長)がコロナ禍における昨年度の入試の特徴を『3C入試』と呼びました。コンパクト(こぢんまりした)、コンサバティブ(保守的な)、コンビニエント(便利な)だそうです。私も受験生がリスクを嫌って確実性のある大学入試に流れていると感じました。多くの生徒が推薦入試に流れますと、一般入試の枠は減り、一般入試は激戦になります。そう思っていました。ところが、今回いろいろ昨年度の結果を調べてみると、必ずしもそうではないことがデータからわかりました。そのことに触れる前に、まずは昨年度の愛知県の主だった私立大学の一般入試の結果を分野別にまとめてみます。分野はこうです。

<文系>

➊哲・倫理・宗教 ➋史・地理 ➌教育 ➍心理 ➎地域・国際 ➏文化・教養 ➐社会 ➑社会福祉 ➒文・人文系 ➓日本文学・文学 ⓫外国文学 ⓬外国語  ⓭国際法 ⓮国際経済 ⓯国際関係 ⓰法・法律 ⓱経済 ⓲経営 ⓳経営情報 ⓴商・会計

<理系>

①数学・数理情報 ②生物 ③機械・航空 ④電気・電子 ⑤通信・情報 ⑥建築 ⑦土木・環境 ⑧応用化学 ⑨材料・物質・資源 ⑩その他の工学系 ⑪生物生産・応用生命 ⑫環境科学・経済システム ⑬医 ⑭歯 ⑮薬 ⑯看護 ⑰医療技術 ⑱保健・福祉 ⑲食物・栄養 ⑳被服 ㉑住居・生活環境 ㉒家政・生活科学 ㉓美術・デザイン ㉔その他芸術 ㉕スポーツ・健康 ㉖総合 ㉗人間 ㉘情報

尚、各分野において、河合塾のボーダー偏差値の高い順に並べてあります。

愛知県私立大学一般入試文系ランキング

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愛知県私立大学一般入試理系ランキング

2

次に、過去3年間の愛知県私立5大学(名城大学・南山大学・愛知大学・中京大学・中部大学)の一般入試の前期試験と後期試験の倍率を調べました。

愛知県私立5大学過去3年間一般入試前期試験倍率

愛知県私立5大学過去3年間一般入試後期試験倍率

この5大学のデータから次のことが言えます。『ここ3年間で一般入試の倍率は確実に下がっている』これは意外でした。確かに、前出の昨年度愛知県私立大学入試結果の倍率をみると、一昨年度から昨年度にかけて多くの大学・学部・学科で倍率を下げていることが確認できます。感覚的には、私立大学の一般入試は激戦と思っていました。前回の推薦入試の考察では、愛知大学と名城大学のデータより『推薦入試倍率は微増している』と書きましたが、一般入試は違ったみたいです。理由をいくつか考えてみました。

1.コロナ禍で受験校を減らしている。

2.国公立のすべり止めを『私立大学併願推薦入試』で抑えて『私立大学一般入試』を受験しない。

3.『総合型選抜』『学校推薦型選抜』で決める生徒が増加、『一般選抜』の生徒が減少している。

まもなく今年の私立大学一般入試(『一般選抜』)が始まります。今年の入試結果をまた考察してみたいと思います。

 

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